NPO夏花(なつぱな)
沖縄県石垣島の豊かなサンゴと暮らしを守るNPO法人です。
NPO夏花(なつぱな)の活動する白保村は、石垣島の東海岸に位置し、昔ながらの農村集落で、現在も農業・畜産業が盛んな地域です。芸能活動の活発な村としても知られており、一年間の五穀豊穣を神に感謝し、翌年の豊作を願う「豊年祭」、航海安全・豊漁を願う「ハーリー祭」、稲の苗が無事に田んぼに定植するようにと願う「種子取祭」など、年間を通し多くの祭祀儀礼が今も色濃く残っています。祖先から受け継いだ伝統行事を後世に大切に受け継ぐと共に、石垣、福木、赤瓦の伝統的な集落景観をとどめる集落です。集落のすぐ目の前には、世界最大級のアオサンゴ群集で知られるサンゴ礁の海が広がり、“サンゴ礁文化”と呼ばれる豊かな自然と密接に関わった暮らしの文化を受け継いでいます。
しかし、2013年の新石垣空港の開港を控え、大きな変化の波が押し寄せようとしています。大規模な開発や新住民の増加は地域に新たな活力をもたらします。その反面、急激な増加により地縁・血縁の絆の深いコミュニティの団結力の希薄化が懸念されるとともに、伝統文化の継承、自然環境の保全や暮らし向きの向上もまた大きな課題となっています。
NPO夏花は、白保集落において地域の伝統文化、自然環境、地場産業や人材など地域固有の資源の保全とツーリズムなど持続的な活用に取り組み、石垣島白保を訪れる人々や八重山の人々に島の文化や自然の素晴らしさを再認識してもらうことで、その保全・継承を図り、地域の活性化に寄与することを目的とします。
また、第一次産業の活性化や六次産業化への取り組みを通し、交流事業などの事業性を持った活動を行うことで、その収益を地域の景観保全や伝統文化の継承、自然環境の保全に還元しています。
NPO夏花の主な活動内容
・サンゴ礁保全
-地元の小中学生を対象とした環境教育
-赤土流出防止対策
-赤土堆積量調査
※赤土とは沖縄固有の土であり、サンゴ礁海域への赤土の流入が、サンゴ減少の一因と言われています。
・白保の暮らし体験(エコツアーの実施)
-稼業体験
-ホームステイ
・文化の継承
-白保村散策ルートづくり
-指定文化財の保全
・農業、水産業の活性化
-白保日曜市
-特産品の加工販売